• 2026.9.1

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    失われつつあると感じた

    TIFの楽しみ方。

    それは推し以外に

    注目すること!

    2022年のTIFメインステージ争奪LIVEの優勝以来、連続でTIFに出演しており、今やTIFには欠かせない存在となったタイトル未定。

    夏と言えばアイドル。それほどまでに夏の音楽フェス、特にTIFはアイドルにとって大事なイベントだ。しかし、近年、そのTIFの見方、楽しみ方も変わりつつある。今回はそんなTIFからひと月あまり経った今だからこそ感じた雑感的な思いをまとめみた。ライター松原の雑記不定期連載です。

    松原大輔 / 編集・ライター

    お目当て以外は興味はない

     今年も「TOKYO IDOL FESTIVAL 2026」(以下TIF)が開催された。3日間に及ぶ国内最大級のアイドルフェスである。もちろん、夏と言えばTIF以外にも多くの音楽フェスが開催され、それぞれのフェスで多くのアイドルが躍動している。TIFの後も大型フェスのサマソニはもちろん、アソビシステムによる自社アーティストフェスのASOBIEXPO 2026など様々あった。少し時間が経った今だからこそ見えてきた今年のTIFに関して少し書かせていただきます。

     改めて思うのは「アイドルフェスをどう楽しむか」。自分の中ではこのテーマが大きなウエイトを占めていた、そんなTIFだった。というのも毎年、取材で訪れているTIFも年々その楽しみ方が変化しているのを実感する。

     端的に言えば、「いろんなアイドルを楽しむフェス」から、「お目当ての推しのみを見に行くフェス」へと変化しているといっていいだろう。推し文化が最たる現象ではないだろうか。アイドルの推し文化やそれに類するアイドル論などはここでは触れないが、とにかく推しと推し以外のアイドルへの興味の差が顕著である。

     それは大型のステージを見ていればわかる。TIFのHOT STAGE(青海臨時駐車場)やHEAT GARAGE(Zepp DiverCity)ではお目当てのライブが終わると、見事なまでにフロアが入れ替わるのだ。もちろん、ライブ後の特典会や別の会場への移動などもあるだろうが、留まって見ている人の割合が年々減っているように感じる(入れ替え制のエリアなどは除外しての話)。 ただ、ここではその理由や原因を探ることは避け、楽しみ方の違いに関して言及したい。

    今だからこそ推しグループ以外のアイドルを見てみるべき

     そこで思うのは、そんな推し以外のアイドルに今だからこそ再注目してみるのが面白いのではないだろうか、ということだ。

     TIFの醍醐味のひとつとして全国各地から様々なアイドルが一堂に集結することにある。東京をメインに活動するアイドルが多い中で大阪、名古屋、札幌、福岡などの主要都市のアイドルはもちろん、青森、岡山、静岡といった地方アイドルも出演する。自分自身、主要都市部のアイドルを地方アイドルと括ることに違和感はあるが、あえてここでは首都圏以外のアイドルという意味合いで地方アイドルと言わせてもらう。

     TIF開催当初はこのご当地アイドルが集うという感じがもっと色濃く出ていたものだった言ってもいいだろう。それがいつごろからか薄れ、一緒くたになってきた。見方を変えれば、先にあげた主要都市で活動するアイドルは東京で活動するアイドル達と特段、実力にも大きな差はなく、むしろ、独自のファン文化なども相まって面白みが増しているとも言える。

     もちろん、同じTIF出演アイドル同士でも地方関係なく、人気や実力差は大いにあるのはみなが認めるところだろう。その差を体感するのもまたTIFの楽しみ方だ。

     いずれにしても、やはり普段見ることができない地方アイドルを見られることがTIFの最大級の楽しみ方ではないだろうか。何をそんな当たり前のことを、と思われる方もいるかもしれない。その通りなのだが、現場ではどこかそんな当たり前が失われつつあると感じるものだった。 そんな空気感が失われつつある今だからこそ、あえて地方アイドルをだからこそ、今一度、東京以外の主要都市部のアイドル、地方アイドルにも目を向けてこれからそれらのアイドルのライブも楽しんでみるというのも一つの手ではないだろうか。

    勝手に厳選、地方アイドル

     そんな地方アイドルだが今や本当に洗練されたアイドルが多い。今回のTIFで目を奪われたアイドルを2組をざっくりとではあるが紹介させていただく。あげればキリがないので厳選してみた。

     まず1組目は北海道札幌市を拠点として活動する「タイトル未定」。結成は2020年。2022年にTIFメインステージ争奪LIVEに優勝し、ライブアイドル界に衝撃を与えた。爽やかさと情熱が同居するそんなアイドルだ。現在のカラフルな王道アイドルとは別軸のアイドルの良さをぜひ彼女たちから感じてもらいたい。今年も素晴らしいパフォーマンスを披露していた。

    https://www.youtube.com/watch?v=8OpjmHEuLLY

    2組目は青森県弘前市を拠点に活動している「りんご娘」。活動開始は2000年と長く、メンバーが入れ替わりながらもご当地アイドルとして活動を続けている。現在、タレントとして活動している王林を輩出しているグループでもある。

     昨年度は出演しておらず、2年ぶりのTIFとなった。特に今年は浮島ステージでのパフォーマンスが見事だった。360℃ステージということで、全方位に気を配らねばならず、苦戦するアイドル達も見受けられた中で、しっかりと前後左右とみている人たちをケアしており、アイドルとしての実力が垣間見えた。地元で様々なお祭りなどでパフォーマンスを披露しているアイドルの底力と言ってもいいだろう。力強く素敵なライブだった。

    https://www.youtube.com/watch?v=hu6A96Du9cc

    いずれの2組も過去TIFに出ており、歴史を紡いでいるグル^-プだ。来年はどうなるかなどわからない世界ではあるが、今知っておき、楽しみにしておくのもいいのではないだろうか。

    かなり駆け足の原稿ではあるが改めて、自分の興味のある推しや推しグループにも目を向けてみれば、そこには知らなかったアイドルにまた出会える。そんな可能性が普段のライブハウスでの対バンとはまた違ったものが見られる。それがTIFの楽しみかたの一つではないだろうか。最後に改めて、そんな当たり前の風景をまた再確認してまた来年も楽しんでほしいと思う。

    (C)LIVE ARTIST PRESS

    (写真)編集部